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2013年12月16日月曜日

【第41回医療功労賞海外の部受賞】小田美津江シスターからのお報せ

エチオピアに21年間滞在し、看護師として貢献されたことが評価され今春、第41回医療功労賞海外の部で受賞された小田美津江シスターから、受賞の副賞をエチオピアに送金していたところ、学校に雨天体操ホールが完成し、更に校舎の増築も企画されているとの嬉しいお報せを戴きました。カトリック高槻教会も献金を21年間続けました。
1年前のことで、ご記憶も薄れた頃と思いますので、カトリック医師会からの推薦文を下記に記します。

【第41回医療功労賞の受賞候補者として小田美津江シスターの推薦文】

小田美津江看護師は1989年から2010年迄の21年間、エチオピアの医療に貢献された。大飢饉による極貧状態、30年続いた内戦、内戦後の無政府状態での混乱状態、その後の復興への道の中を、現地の人々の健康管理に看護師として最善を尽くされた。

最初の8カ月は無医村のゴザ地区で、重症の髄膜炎、破傷風、猛威をふるう結核の治療に当った。髄膜炎の予防注射、麻痺患者への指圧マッサージ等看護師として可能な限りの加療に尽くされ成果を挙げている。

次の12年間はアワサ地区のヘルスセンターで働いた。医師二人の75床の病床は、常に満床であった。内戦、内乱は続き、職員の生命の危険もあり、日本政府からは小田氏に帰国指示も出されたが、小田氏は現地に止まる決意された。マラリアも猛威をふるい、高度の貧血で適合血が無く小田氏ら看護師が交互に献血し救命したこともあった。マラリアの媒体である蚊の退治の為に、日本から除虫菊を取り寄せ、栽培に成功し効果を挙げている。

足の指圧マッサージを習得された小田氏は、2003年7月から8年間は、再び無医村のゴザ地区に赴任され、破傷風トキソイドの注射、破傷風菌の侵入防止の為の衛生教育、気管支喘息への足神経反射療法の開発もされた。無医村で新しい治療法に積極的に取り組み、医学的成果を挙げられたことに敬意を表する。

(文責:人見滋樹)